◆第二句集
鵙高音発止と枝をたちにけり
素人の、独りよがり、向う見ず、まさに”痩せの大声”の句集です。
(著者より)
◆収録作品より
神寂びて奈良宇陀郡初松籟
東山三十六峰淑気満つ
春の月やはらかさうに上りけり
沖遠く海青青と菜の花忌
フランスパン大事に抱へ梅雨の中
甚平や大法螺吹きといふ噂
天人に五衰のたとへ夏落葉
宅配のピザの届きて文化の日
髪黒きむかしありしよ秋黴雨
童話たどたどしく読む子春隣
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[もりさわとおる(1927〜)「十友句会」所属]
装丁:奥川はるみ
四六判上製カバー装
246頁
2012.09.09刊行