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第36回俳人協会賞新人賞を受賞しました！
◆精鋭俳句叢書シリーズ
行平鍋に粥すきとほる雪の声
甲斐由起子さんの句には、井本農一先生に学んだ伝統俳句の格調の高さがある。遥かを見つめる蕪村的抒情がある。自然と人生の美しさ、強さそしてもののあわれが詠われている。そして華麗な若さがある。
（帯より：有馬朗人）
◆自選十句より
春めくと川海老魚籠をあふれをり
夢醒めてなほ夢の世や西行忌
遅き日の遠くが見えてゐたりけり
信濃いま触れ合ふ音のみな新樹
うつしみの色さしきたり羽化の?
すぐそこと言はれて遠し草いきれ
白桃に?を濡らして母おもふ
ひとところ強く日のさす秋の嶺
小鳥来るかさと音してもう一羽
熊出ると話すあひだも星流る
＊
[かいゆきこ（1964〜）「祥」「天為」同人]
帯：有馬朗人
栞：藺草慶子
装丁：君嶋真理子
四六判並製小口折表紙グラシン巻き
180頁
2012.07.14刊行
