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◆第一詩集
夜の黙示録は容赦なく僕を脅かしてやまない
生と死、どちらにも背中がある。背負うか、背負われるか。感情や状況をあらわしながら、常に生と死を行き来する如く綱渡りをする。その態をことばという霊力であらわしつづけていきたいと思う、詩という個人的な吐露として。
(あとがきより)
◆収録作品より
在(いま)
星座占いを信じるかい?
執拗に求めつづけているものは
僕の心臓が中心となってまわっていることだ
世界史に埋まったマーチン・ルーサー・キングの
奇怪な話、とてもじゃない
と 僕は首を振り続けるさ
優しさは理解じゃないでしょう
と 亡霊の渦巻く念仏寺で
そうっと 語ったのは きらめきだよ
どうこういっても
星座は天中にあって
スペース・シャトルはとりあえず、
地球のうえに無事 ご帰還となってね
ただ それだけのことで
僕が いま 尋ねたかったのは
星座占いを きみが どれだけ
信じているかって ことだけなんだ!
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[いしかわみちお(1959〜)「パルナス」主宰]
装丁:君嶋真理子
菊判変型上製カバー装
96頁
2003.08.13刊行