◆「ににん」岩淵喜代子氏書評
◆「ねずみのこまくら」高澤良一氏書評
◆「空とぶ猫」高井楚良氏書評
◆「感覚俳句」石母田星人評
◆「月曜日の一句」相子智恵評/6月18日
◆「一羊俳句道場」白濱一羊評
◆「夏潮」杉原祐之評
◆「spica」神野紗希評
◆「星のつぶやき」深千夜評
◆第四句集
とほき日のさらに遠くに冬夕焼
句集読後の爽やかな安らぎ、『乗船券』はまさしく金子ワールドへの切符なのである。
(栞より:森岡正作)
◆自選15句より
カステラの黄の弾力に春立ちぬ
出航の汽笛聞こゆる雛の部屋
高跳びのバーのかたんと鳥雲に
消えかけし虹へペンギン歩み寄る
日盛や盲導犬の息しづか
夕虹やまだ濡れてゐる母の墓
夕焼の端にぽつんとゐたりけり
月光がピアノの蓋を開けたがる
あつちやんと呼ばれてゐたる月見かな
クッキーに微かな起伏鳥渡る
*
[かねこあつし(1959〜)]
栞:森岡正作
装丁:和兎
四六判並製カバー装
198頁
2012.04.29刊行