書籍詳細

矢野真緋子句集『星宿』(ほしやど) [9784781404349]

販売価格: 2,476円(税別)

(税込: 2,724円)

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◆在外詠への挑戦
俳句の国際化、国際交流が進み、やがて「在外詠」という俳句用語も生まれた。これは、日本とは異なる気候、風土、生活慣習に深く根を下ろした海外生活の俳句をいう。平成元年には国際俳句交流協会が設立された。その年に矢野真緋子さんはオランダに移り住み、八年間、在外詠に挑戦するという貴重な体験をした。巻末の一句──
白樺の木端ののこる夏炉かな
にも、どこかエキゾチックで優雅な趣がただよっている。
(帯より:鷹羽狩行)

◆『星宿』抄
月光に埴輪ぞろぞろ歩きだす
ノラとなれノラとなれとて虎落笛
逃げ水の逃ぐるを追ひて国境へ
芥子赤しむかしペストの流行りし国
打ち水を扇びらきに先斗町
一枚となりて堰越え春の水
水底を風のごとくに上り鮎
白の愛くれなゐの情落椿
曲がるたび風の生まるる清水谷
白樺の木端ののこる夏炉かな

*

[やのまひこ(1943〜)「狩」同人]
序句・帯:鷹羽狩行
跋:吉原一暁
装丁:和兎
四六判上製カバー装
194頁
2012.01.17刊行
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