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◆第一句集
木偶の眉左右そろはず桃の花
馬郡さんの俳句の目は、好んで素朴なものに向けられる。豪華絢爛なテーマはほとんどない。いつも謙虚なまなざしによって、何気ない素材の一端を何気ない言葉でとらえ、柔らかな詩情を込めながら、対象の核心を鋭くとらえている。
(序より:松浦加古)
◆自選十句より
虚子の句の五百五十句火蛾の下
物語ここにはじまる桃洗ふ
幼子の煦煦と遊べるお年玉
白山に雪あるかぎり父母の恩
いつぴきの蟻の浮きゐる日向水
風待つは船のみならずつづみ草
軽暖や芝生に脱ぎて靴下も
墨ねかす日数のなかの枯桜
まだ誰も気づかぬ鳥の巣がそこに
緑蔭につどふは良書読むごとし
*
[まごおりたみこ「蘭」同人]
序:松浦加古
装丁:君嶋真理子
四六判フランス装
188頁
2011.06.15刊行