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◆新詩集
『晴れたらいいね』の言葉は痛く優しいエッセンス、穿たれた滴として、「水の音がする尿の音がする、破水の音がするよ」(「愛せるならば」より)、私たちを繋ぎ、歌のように、水のように流れてやまない。
(栞より:海埜今日子)
二十五篇すべての詩が、つねに動きのなかにあり、いっときもとどまろうとしない。言葉が遁走しつづける。それはイメージが結晶し、観念化するのを拒んでいるようであり、思念の澱の底に埋没しないためのようでもある。
(栞より:榮 猿丸)
◆収録作品より
雨はあがって前を見ると道は東へ東へと延びてゆくものだから、もう何もかも上書き保存なんか止めてどんどん真直ぐに行くのがいいさ、梅雨の晴れ間をありがとうありがとうと何度も言いながら、畳んだ傘からまだ雫が垂れているけれど道はどんどん乾いていくよ、
──「いつもありがとう」より
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[むらしままさひろ(1941〜)詩誌「鰐組」俳誌「澤」「翡翠」所属]
栞:海埜今日子/榮 猿丸
装丁:和兎
A5判変形並製カバー装
60頁
2011.05.22刊行
A5判