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◆第一句集
子を抱く後姿の座禅草
植物を詠んだ句にもこの作者の眼と心のはたらきがよくあらわれている。とりわけ私は座禅草の句に注目した。このような見立ても睦子さんならではのものとして心に残る。
(「鈴木睦子句集『箒木』に寄せて」より:黒田杏子)
◆自選十二句より
筒鳥や馬のくつ編む爺ひとり
三月の裏見の滝のしぶきかな
六月や阿修羅天衣のうすみどり
まだ動くものを啄む寒鴉
かげろふのシルクロードの寝釈迦山
狐火の胡四王山へ曲りけり
晩鐘の一打に秋気澄みにけり
祖母山を拝す高きに登りけり
一樹より螢吹雪きそめにけり
利休梅白は淋しき色ならず
*
[すずきむつこ(1935〜)「藍生」所属「樹氷」同人]
序:黒田杏子
跋:柴田綾子
装丁:君嶋真理子
四六判フランス装
182頁
2011.05.28刊行