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◆著者渾身の第一句集
羊水のなか行くごとく月の舟
長い道程であった。『時空の旅人』を読了し、張りつめた心はまだ揺れつづけている。それは、著者と同じ「時空」を共有して生きてきた、という充実感からであろうか。
(序より:石寒太)
◆自選十句
燃え尽きて地図なき旅へ寒の鵙
月乗せて月を落とせる水車かな
深海をさすらふやうに秋の暮
統計に載らぬ死のあり苔の花
汗の手のもどかしニトログリセリン
ででむしの止まりて夜の始まりぬ
書き留めてしまへば過去よ木の実降る
草の花寝釈迦のやうにホームレス
草枯れて虫の墓標となりにけり
茶の花やこころの奥の難破船
*
[ますだまもる(1945〜)「炎環」同人]
序より:石寒太
装丁:和兎
初句索引付き
四六判上製カバー装
582頁
2011.04.29刊行