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◆第一句集
春風の水族館に水届く
光代さんの句には、芭蕉の言う「見るところ花にあらずといふ事なし」で、生活句でも吟行句でもブレが無くなった。もともと天性とも言える詩才と高い知性はひたむきな情熱となって彼女の詩心は静かに躍動し輝き出した。
(帯より:神蔵 器)
◆自選十句より
さへづりや樹の一本となりて聴く
柿ひとつ天王山をころがれり
一礼は母のさよなら南風吹く
菜の花や甍のうへを湖西線
かげろふにつかまり立ちの赤子かな
まつ白な地軸となりて那智の滝
鯉揚げてあとは手で?く蝦諸子
がやがやと固まりくるや盆の路
小鳥来る三時五分の花時計
鳥渡る空に高さのありにけり
*
[あさだみつよ(1945〜)「風土」同人]
序:神蔵 器
装丁:君嶋真理子
四六判並製カバー装グラシン巻き
230頁
2011.04.01刊行