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◆第二句集
いつも若々しい著者だが、この句集では今迄の透明感に加えて精練された美的節度を感じる。即ち壮にして寂、瑞々として切実な句境に入ったと思う。そしてそれらを止揚すると見事題名「浅緋」に集約されるのである。
(帯より:鈴木鷹夫)
◆自選十句
佇めば我も一樹よ囀れり
眠られぬ夜は赤えいと泳ぎけり
割れて果つ毬藻の生よ昼の月
飛火野やつぎつぎ立つる鹿の耳
こころいま砂丘にありて賀状書く
漁火をつよく引き寄せ薪能
咥へたるものを離さず穴まどひ
一木の脈とくとくと水陽炎
あめんぼ跳ぬ不増不減の池にして
浅緋の袖切り落す大暑かな
*
[いしやまよしえ(1948〜)「門」同人]
帯:鈴木鷹夫
装丁:君嶋真理子
四六判並製小口折表紙
192頁
2011.02.07刊行