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◆第一句集
添ひ遂ぐるやすらぎにあり団扇風
改めて思うのは、禎子さんは俳句が巧いというよりも(もちろん巧いのだが)、俳句を完全なまでに、自己表現の場となし得ているということである。黙々と作り続けて来た姿勢とその精神力は、花鳥諷詠には忘れてはならない要諦なのである。
(序より:三村純也)
◆自選十二句
らしくなき女と生まれ大根漬く
寒昴少女にもある志
お日様に貰はれてゆくしやぼん玉
高僧のごとくに蓮枯れにけり
雪渓の天戴きて包を組む
ほほければ猫柳ではなくなりぬ
島唄は語るがごとく仏桑花
鷹柱ゆるぶと見れば渡りそむ
ジーンズを穿けば大股草若葉
手花火の庭に団欒移りけり
とりとめし命の浴ぶる落花かな
磧湯に名残の月を浴びにけり
*
[にしがみていこ(1933〜)「ホトトギス」「山茶花」同人]
序・三村純也
装丁・君嶋真理子
四六判上製カバー装
224頁
2010.10.30刊行