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◆第一句集
『平生』には、夫君の病気に心を砕き、誠心誠意看病につとめる妻としてのせつ子さんがいる。また、自分のいまを静かに見つめる一人の女性がいる。海外をはじめ吟行旅行の日々も、せつ子さんの人生の一齣一齣である。そんな普段の生活が、明るいタッチで描かれている。平生の中にこそ詩があるというべきだろう。
(帯より:行方克巳)
◆行方克巳選より
ムーミンの顔して眠り春の河馬
日焼せるモンタンに似し運転手
吾ながら素直な顔の初写真
秋澄むや心が毀れさうなとき
黙々とロングシュートを卒業子
噴水の鉄の河童の踊り出し
ひと雨の過ぎて虫の音入れ替り
滞るものそのままに冬の水
悪妻も磨きかかりぬ初鏡
春宵のカサブランカよボガードよ
*
[いしもとせつこ(1932〜)「知音」同人]
序句/帯:行方克己
序:西村和子
装丁:君嶋真理子
四六判並製カバー装
208頁
2010.11.07刊行