◆ 第一句集
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―俳句空間―豈weekly にて関悦史が句集評を書かれています。
■閑中俳句日記(39)
対中いずみ句集『冬菫』
序・田中裕明/栞・石田郷子
足音のやうに波くる芒種かな
海とは違って、みづうみの波はやさしい。作者もその波によりそっているようです。生活に近い自然の一側面、一側面を大切にしている作者の姿がうかびます。 (序)
今年藁夜空を白き鳥ゆけり
みづうみの水遡る桜かな
ともに聞くなら蘆渡る風の音
白き指のみみつめをり龍の玉
さきほどの冬菫まで戻らむか
序文・田中裕明 栞・石田郷子
装丁・君嶋真理子 四六判並製ソフトカバーグラシン巻き 176頁
●著者略歴
1956年大阪市生まれ。2000年「ゆう」入会。田中裕明に師事。2004年第4回ゆう俳句賞受賞。2005年「ゆう」終刊。「椋」「晨」入会。2005年第20回俳句研究賞受賞