書籍詳細

水田清子句集『九十九里』(くじゅうくり) [9784781402468]

販売価格: 3,048円(税別)

(税込: 3,353円)

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◆第五句集
海光を抱へて海女の若布干す
九十九里浜の光景だろう。しずくの垂れる若布を干しているところ。海光(海面が放つかがやき)は人が抱えきれるものではないが、それを「抱へて」と把握したのが秀抜である。
(序文より:鷹羽狩行)

◆収録作品より
旅にして網より買ひし桜鯛
書き終へて庭に降り立つ朧かな
ちらかりし机辺薄暑となりにけり
書き継げば鳴きつぐ虫のありにけり
芥子の花をみなの強き世となりぬ
鏡台の奥にも咲いて水中花
葱畑の畝の高さや初景色
麦秋の色ある風と思ひけり
端居して齢おもへば母のこと
七夕竹亡き母の句を結びけり
母のものまとひて偲ぶ梅雨の星

[みずたせいこ(1912〜)「若葉」同人、「岬」同人、「朝」同人]
序文:鷹羽狩行
序句:岡本 眸
あとがきに代えて:水田宗子
編集後記:篠崎佳代
装丁:君嶋真理子
四六判上製函装
170頁
2010.06.24刊行
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