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◆第一句集
こころ惹かれて色鳥の名を知らず
あらかじめ失われていた自然、あるいはあらかじめ失われていた――もしくは失う運命にあった人間関係というもの。そのただなかにあって、『点る』の著者小林苑をは微笑んでいる。
(跋より:櫂未知子)
◆自選十句
代返のてふてふとなる真昼かな
ふらここの縛られてあり常夜灯
父の日のグラビアに横たはるべからず
ナイターの顔上げてゐる五万人
あれは夜汽車とひまはりの囁きぬ
遡るやうに夜店の点りけり
仰向けにされて赤子産む天の川
こんな日は潤目鰯を焼くがよい
温室に見知らぬものの育ちをり
牡丹の冬の全裸としてひらく
*
[こばやし・そのお(1949〜) 「里」「月天」「百句会」「塵風」同人]
跋・櫂未知子
題簽・北村宗介
栞・斉田仁/さいばら天気/佐山哲郎/島田牙城
装丁・間村俊一
174頁
2010.06.14刊行