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◆第一句集
雨傘をやはらかく閉ぢ雛の日
集中、白眉の一句。雨の雛を詠みながら、香り立つような内裏雛の顔が目に浮かぶから不思議。美しい一日を作者と共に過ごしているような心地がする。しなやかでしたたかなこの句は、これからの吉野俳句を暗示しているようだ。
(序より:大木あまり)
◆自選十句
春寒しギャラリーくぼたに入るひと
じやんけんや関八州に春の雪
雨傘をやはらかく閉ぢ雛の日
ギンガムの少年の脛愛鳥日
茶柱や植田広がりゆく真昼
サミシイカラヂイチャンヰテネ未草
桑の実のしきりに熟るる無沙汰かな
秋風やお帰りなさいといふ鏡
天の川ひとは小さな息をして
裸木に力ある日やままを炊く
*
[じょうくらよしの/「ミントの会」会員]
序:大木あまり
装丁:君嶋真理子
四六判並製カバー装グラシン巻き
180頁
2010.06.20刊行