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木下仁司句集『青蛙』(あおがえる) [9784781402420]

販売価格: 2,476円(税別)

(税込: 2,724円)

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◆美・哀・愛
一花余さず紫雲英田を裏返し
「裏返し」に惜しむ心、「一花余さず」に潔さがある。美しいものは長続きしないとの真理もあろう。
目を逸らすこと許されず武者人形
相手を威嚇するように目を大きく開いたままの五月人形。そこに人形という作りもののあわれがこもる。
投げ上げる声も受け止め掛大根
大根とともに「声も受けとめ」たという把握が眼目で、長年連れ添ってきた夫婦ならではの阿吽の呼吸。
(帯より:鷹羽狩行)

◆堀 仁抽出
行く先は母のふところ流れ星
怒りとは悲しみのこと羽抜鶏
天皇陵守りて飛鳥の青蛙
投げ上げる声も受け止め掛大根
お互ひに聞く耳持たず虫すだく
秋めくや星を掬ひに観覧車
松の間も鶴の間からも菖蒲池
雁や湖に夕日の滑走路
時を追ひ越さむばかりに師走妻
君在りし日々の明るさ石蕗の花

*

[きのした・ひとし(1949〜)狩同人]
帯・序句:鷹羽狩行
跋:堀 仁
装丁:山岡有以子
四六判上製カバー装
200頁
2010.05.15刊行
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