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江川和彦句集『日永』(ひなが) [9784781402307]

販売価格: 2,190円(税別)

(税込: 2,409円)

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◆俳諧の真髄
汗ふいてこと荒立てることはせず
汗を拭くことによって腹立ちを抑えようとしているのだ。心理描写が巧み。

悪役の方は萎れず菊人形
着飾った主役の菊は萎れ、花数の少ない悪役の菊は、いつまでも美しいという。

たつぷりと叱られてゐる日永かな
日が永い分、叱られるのもたっぷり時間をかけてということになってしまった。

俳諧の真髄に迫る、心憎い句集である。

(帯より:鷹羽狩行)

◆杉良介抽出
汗ふいてこと荒立てることはせず
村道の白く長くて終戦日
みづからを欺きとほし大石忌
悪役の方は萎れず菊人形
歌までも流れてきさう春の川
ハンカチを畳み直して妥協せず
懐手思慮深さうに見えにけり
前に行くものを信じて蟻の列
秋の蚊に刺さるるほどの気の弱り
たつぷりと叱られてゐる日永かな

*

[えがわかずひこ(1936〜)「狩」同人]
序句/鑑賞五句/帯:鷹羽狩行
跋:杉 良介
装丁:君嶋真理子
四六判並製カバー装グラシン巻き
216頁
2010.04.28刊行
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