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◆第一句集
滝壺を離るる顔のそれぞれに
俳句という滝に魅入られた人たちが、時折集まってはしばし見つめ、音に打たれて、それぞれの思いを胸に日常に帰ってゆく。この句は、まるで私たちのささやかな句座を象徴しているように思えるのである。
(序より・石田郷子)
◆作品紹介
空蝉のすがる落葉も火の中に
枝叩き鶲も二月礼者かな
秋茄子の終の花なほ瑞々し
背伸びする児に桑の実の枝撓ふ
剪りとれる薔薇につきたる雨の粒
女手の俄かに猪垣結ひにけり
初生りの二個の豊かさ袋掛け
秋めくや起きぬけに持つ鍬軽し
土目覚む春の鶲のまばゆきに
男郎花急坂あれど手を借りず
*
[いちかわけい(1930〜)「椋」会員]
序・石田郷子
装丁・奥川はるみ
4/6判上製カバー装
180ページ
2010.02.18刊行