[在庫僅か]と表示される商品はお手数ですが、在庫をお問合せいただきご購入下さい。「在庫あり」と表示されていても品切れの場合がございます。
◆第一句集
三月のジュゴンに乗って父さがす
小島のうた世界には各種の道が縦横に奔(はし)って、全体としては明るい球体をなしている。いわば日本の伝統的情趣<をかし>の詩精神、俳諧の詩魂が核にあって、それで統一されているのである。小島はよく五七五のリズムが好きで、俳句を続けているという。それがかかる詩魂を醸成したのである。
(序より:星永文夫)
◆自選十句
鳩サブレさくっと割って春を呼ぶ
コーランの声うねうねと黄砂くる
火の国の火をふところに雁帰る
短夜や手繰れば切れる赤い糸
麦の秋ポケットサイズの未来地図
合歓咲いて琴線一本切れました
秋立つや傾き正すピエロの絵
数珠玉のころんと母は毬になる
枯枝に知りたがり屋のからす二羽
饒舌な水晶の玉 十二月
*
[こじませいこ(1938〜)『霏霏』同人]
序:星永文夫
装丁:奥川はるみ
四六判上製カバー装
192頁
2009.11.16刊行