[在庫僅か]と表示される商品はお手数ですが、在庫をお問合せいただきご購入下さい。「在庫あり」と表示されていても品切れの場合がございます。
◆清新なる第一句集
立春の老いの抱きし夢ひとつ
いよいよ、彼女の句集が出ることになった。めでたいことである。私も、自分のことのように心待ちである。
清記されて送られてきた一句一句に目を通しtながら、あの、はじめて教室の真中に坐ってまっすぐに見据えていた、彼女のきらきらした瞳を思い出していた。
(序より:石寒太)
◆自選十句より
呼んでみる俳号「こゆき」春立てり
たんぽぽやぽぽと飛ぶ空とおき空
春昼や仁衛門島へ櫓のきしみ
炎天へ二つの喪服干されけり
最上段に犬の好物冷蔵庫
姥捨や月に遊べる犬一匹
秋の灯へマチスの金魚動きけり
浮く落葉動けば影の動きけり
露天湯へ消えてしまひし雪女郎
人日やピアノ部屋より子の笑ひ
*
[たけやまこゆき(1937〜)「炎環」会員]
序:石寒太
装丁:君嶋真理子
四六判上製カバー装
190頁
2009.9.28刊行