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◆第一句集
花人や黒きポンプをぐわちやと押し
花見にきた人が、その辺の寺の井戸のポンプをたわむれに押してみたというのだろう。花に酔う遊び心が、「ぐわちや」という即物的な措辞から伝わってくる。
(序より・辻桃子)
◆自選十句
ぬかるみにかがめば芹の匂ひきて
行間に怒りあふるる春燈
水牛の歩む音して水ぬるむ
かぎろひて門付け歌の近づき来
紅梅のむかうの人を呼びにけり
黒揚羽筧の水のおとろへて
大阪はやつぱり暑し浮いてこい
水湧くや草の紅葉を伝ひては
松前へ飛んでゆきしや秋蛍
松過ぎの針屋に買うてお針箱
*
[やましたきさ(1942〜)「童子」同人]
序文:辻桃子
跋文:佐藤明彦
装丁:奥川はるみ
四六判並製カバー装
188頁
2009.08.24刊行