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渡部志津子句集『画架』(がか) [9784781401720]

販売価格: 2,476円(税別)

(税込: 2,724円)

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◆丁寧な自然観察
返り花たれかに呼ばれたる思ひ
返り花に呼ばれたのである。花と対話のできるのが詩人。
轟きのなかのしづけさ滝仰ぐ
滝の涼しさによって無念無想の境地に達したのか。喧騒の中の静寂。
春宵や点してものの影のふえ
「値千金」の春の夜の始まりは、「影」さえも趣ありととらえた。
丁寧な自然観察と的確な表現が一致――これが渡部志津子さんの作風の特長である。
(帯より・鷹羽狩行)

◆鷹羽狩行抽出より
紅梅やひと寄り添へば影も添ひ
形代を重ねてゆかりあるごとし
一齣のあざやかなりし春の夢
うぐひすや竹林といふ籠の中
暗きよりまづ声が出て夏芝居
松凌ぐものなき一路天高し
いささかも容くづさず冬薔薇
空よりも明るくなりぬ植田村
おぼろ夜の灯ともる橋を海の上
大いなるものに押されて除夜詣

*

[わたなべ・しづこ(1944)「狩」白羽同人]
序句・鑑賞六句・帯文:鷹羽狩行
跋文:遠藤若狭男
装丁:スタジオ・ギブ 川島進
四六判上製カバー装
198頁
2009.08.08刊行
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