書籍詳細

壬生貞子句集『あかねさす』(あかねさす) [私家版]

販売価格はお問い合わせください。

[【在庫切れ】]

書籍詳細

◆第一句集
石仏の御手に触れゐてあたたかし
石仏は野仏の類であろうか。磨耗して御手の指先も定かでないのかもしれない。ほのかに膨らみのあるところが御手と思い、そこに己が手を触れた。その時、季語の「あたたかし」に作者の心が触れたのである。春の光のあたたかさだけではなく、石仏のやさしい加護を感受したからであるにちがいない。
(序より・上田日差子)

◆自選十句より
気づかずにゐて柊の花の時
浜木綿の足裏に砂のせめぎ合ふ
谷うつぎ水にも出会ひありにけり
椿落つ峡の四辻の寄せ仏
樽ダンスてふ抱き合うて天草踏む
石仏の御手に触れゐてあたたかし
山を揉む風を聴きゐる雨月かな
外流しに束子の乾く冬隣
風音の夕べ静もるさくら餅
綿入や傍に母ゐるやうな

*

[みぶ・さだこ(1932〜)ランブル同人]
序:上田日差子
装丁:奥川はるみ
四六判上製カバー装
228頁
2009.07.05刊行
2024年9月12日より、書籍を管理している倉庫を移転するため、10月1日まで一部書籍の発送ができなくなります。お急ぎの場合は一度ご連絡ください。
問い合わせ先:03-3326-9061(平日10:00~17:00)
ホーム | ショッピングカート 特定商取引法表示 | ご利用案内