◆第一句集
五七五で人生を豊かに!
句会は、それぞれが投句した五七五がすべてであり、実にさわやかな場である。その句会で共感を得られたものを編集した初句集。
◆自選十五句より
春風や安産祈願の絵馬の音
雛はみな遠きまなざししてゐたる
山笑ふまぶたのあたりこそばゆし
縄暖簾花びらつれてくぐりけり
子規庵や糸瓜の棚の若葉風
初燕巣のなきあとへ二度三度
牛蛙池を大きく広げたる
象潟の島を据ゑたる植田かな
雑踏にしばしのしじま風鈴売
銭湯の桶使ふ音夜の秋
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[いたがきたけお(1936〜)「鹿火屋」所属]
装丁:奥川はるみ
四六判並製カバー装グラシン巻き
192頁
2009.07.05