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帯・鷹羽狩行
流灯のゆきつもどりつして沖へ
「ゆきつもどりつ」しているのを、もっとこの世にとどまっていたいからだと思った。
にぎやかな客去りてより火の恋し
「火恋し」という晩秋の微妙な季感は、人が去ってから、かえって募る恋しさと通う。
いささかの疲れ隠せず白牡丹
究極の美は、わずかな瑕瑾さえゆるさないことを白牡丹に見てとった。
人情の機微を、美しく恋しく詠み、読む者を楽しませてくれる句集である。鷹羽狩行(帯より)
●鷹羽狩行抽出
寝釈迦より小さくなりて象嘆く
羅を着て一病を悟らせず
秋の野にまろびて夫も子も遠し
夫の言ひなりにはならず着ぶくれて
下山して下界の汗の身に戻る
泣き上戸とは知らざりし女正月
流灯のゆきつもどりつして沖へ
にぎやかな客去りてより火の恋し
いささかの疲れ隠せず白牡丹
蜜月とひと目でわかる春帽子