[在庫僅か]と表示される商品はお手数ですが、在庫をお問合せいただきご購入下さい。「在庫あり」と表示されていても品切れの場合がございます。
[立ち読みする]
帯・鷹羽狩行
荷風忌の緋をあざやかに身八つ口
美しき起居を夜のすだれ越し
のような物語性の濃い句。あるいは、
寒夕焼天も思索の刻ならむ
のような現代詩的な抒情性に富んだ句をはじめ、
笑ふとは存らへること竹の春
など、人間性へのあたたかい追求を示す句もあって、秀句佳句にこと欠かない句集である。(鷹羽狩行)
●鷹羽狩行抽出
今朝の秋とりわけ眼つぶるとき
折鶴に息吹き入れて春隣
荷風忌の緋をあざやかに身八つ口
美しき起居を夜のすだれ越し
蟷螂の身をやはらかく枯れにけり
灯されて亀歩き出す走馬灯
寒夕焼天も思索の刻ならむ
波郷忌の落葉しぐれとなりしかな
世の果てを覗くごとくに蝉の穴
陶枕の山河をおほふ髪の丈