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◆ 第一句集「鎌の刃」全句を含む、既刊3句集より精選400句を収録
鎌の刃も菖蒲も雫してをりぬ
「鎌の刃」全句、「真鍮」「伝言」より各21句のほか、『ホタル通信』や『街』『船団』に掲載されたエッセイ4編を収録する。
著者エッセイ付。「ここで特記すべきは、としこの作品には最初から破綻がなかったということだ。ユーモア漂う作品群から一見楽天家と取る方が多いらしいが、驚くほどの努力家なのだ。」 (解説・橋本榮治)
われとわが機嫌とる日よ苺煮る
落ちし火を消す役もゐて修二会かな
子のをらぬ日の菖蒲湯をたてにけり
退屈な猫に嗅がせて草石蚕かな
軽鳧の子のふはふはを十数へけり
解説・橋本榮治 表紙フォトイラスト・武内理能
四六判並製 104頁
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●著者紹介
ふけ としこ
本名・福家登志子。1946年2月22日岡山県川上郡(現高梁市)に生まれる。1986年8月俳画を始める。1987年5月俳画の関連で俳句に興味をもち那須青魚に手ほどきを受ける。「砂丘」入会(のち退会)。12月「青麦俳句会」に参加。1990年10月市村究一郎に師事。1991年3月「カリヨン」に入会(のち退会)。1995年2月「鎌の刃」三〇句により第九回俳壇賞を受賞。1998年3月「船団の会」参加。2000年4月より三年間個人誌「ホタル通信」を発行。一時期「街」に参加。俳人協会会員