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◆ 第三句集
わたしの俳句生活は、よき師、またよき先輩、よき仲間に恵まれた幸運そのものであった。 (著者)
卒業式娘のぬくもりの握手の掌
ロンドン塔に居つく烏や秋の暮
女ミイラの胸のふくらみ秋の声
炎天や平和の礎に生者われ
馬酔木咲く大足波郷の小さき墓
ペン皿の整理男の年用意
炎天下対すはロダン「地獄の門」
女人ひとり俄かに消えし花野かな
啓蟄や閻王の沙汰聞えきて
海を背の「沈黙」の碑や春の闇
[かつはらふみお 「春燈」同人]
定価 本体2000円+税=2100円
装丁・君嶋真理子
序句・鈴木榮子
A6判フランス装
84頁
2008.09.01刊行