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◆ 第一句集
句歴四十年の努力は尊い。自然から多くの啓示を授かり、そしてそれを力として更なる飛躍発展されることを確信している。これからも一層健康に留意しながら、なお詩心を磨きつつ情緒豊かな俳句を作り続けていただきたいとねがっている。努力家であり、清潔で鋭い感性の作者でしかも俳味の豊かな作風であり、真心のこもった句集である。 (鈴木良弋)
◇鈴木良弋選
月見草いよいよ暗くなりにけり
波郷忌の椿なりける大神楽
だるま菊大きな蜂の来てをりぬ
母子草一人の時は歩きけり
日だまりに母の好みし洲浜草
白芙蓉亡夫の使ひし車椅子
駒繋草咲きゐて吾子の七七忌
小浜菊活けて八十誕生日
はるめくやうさぎのしつぽ植ゑかへて
胡蝶らん十のつぼみの皆咲きて
[おかのかおる(1924〜)]
定価 本体2857円+税=3000円
装丁・君嶋真理子
序・鈴木良弋
『小浜菊』に寄せて・高村忠彦
4/6判上製函入総クロス装
228頁
2008.08.23刊行