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◆現代俳句文庫シリーズ
綿虫も残照も消ゆかりそめとは
ユニークなモチーフとその独特な感覚処理で、ただものでない風貌を帯びた品川鈴子の句の数々。いくつかの作品集から抜き出した俳句と随筆で構成する。
◆収録作品
『風色』(抄)
『素心』(抄)
◆収録作品より
炎天や口をつぐみし石地蔵
母が着物売つて買ひきし外套ぞ
朱に燃えて散らねばならぬ花柘榴
もう逢へぬかも知れぬ別れや天の川
燒跡の東京広し月見草
残菊の寒さきのふにまさりけり
枯野に日あまねき時を愉しめり
町中に川の濁りや花の雨
日の入れば蘆の葉風のさびしとよ
萩叢のわけても雨に濡るるかな
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[なるせおうとうし(1925〜2004)]
解説:松崎鉄之介
装丁:スタジオ・ギブ
表紙写真:武内理能
四六判ぺーパーバック
104頁
1994.09.15刊行