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◆現代俳句文庫シリーズ
真二つに折れて息する秋の蛇
著者が、以前にまとめた作品の中から自選した400句と、俳論「女のリアリズム」を収録した句集。
◆収録作品
『りらの木』(全篇)
『夏の日』(抄)
『半島』(抄)
◆収録作品より
ベラの海大きな他人と並ぶかな
初夏の眼前の闇一騎飛ぶ
わが名かくとき淋しきよ夏の暁
晩?の退屈に蟹が出てきたよ
百合?道中は手を愛しめる
さむい手が出ている鬼の青衣
春の風苦しむ鶏を抱きにゆく
マラソンの息の均等二月の風
隣國は雪の降りつむ木のかたち
横文字のごとき午睡のお姉さん
*
[うだきよこ(1935〜)]
解説:松平盟子
装丁:スタジオ・ギブ
表紙写真:武内理能
四六判ぺーパーバック
104頁
1992.04.20刊行