[立ち読みする]
◆ふらんす堂文庫
“樹木”をテーマに自選304句を収録。
樹木に寄せる熱い思いが、木々にいのちの言葉を甦らせ、木々のうたとなって溢れ出る。樹木派山田みづえの面目躍如たる自選句集。
◆収録作品より
三月尽丘降り来れば苗木市
犬の午睡偽アカシヤが散り始む
破芭蕉天城連山に対ひたつ
一族の?りこぞれり花八つ手
柩出づあまりに燃ゆる梅もどき
きさらぎの蘗風に細るなり
遠き木瓜追慕記のペン逸るなり
母を訪ふひととき明し更紗木瓜
父は亡し木椅子ひねもす花散れり
七夕竹風にひとりを肯はず
Amazonでの本の購入はこちらより→ Amazon
*
[やまだみづえ(1926〜)「木語」主宰]
栞:高田宏
装丁:千葉皓史
A6判フランス装
90頁
1992.09.10刊行