◆ 著者第一句集
やがて、阿竹さんが複数の会社を経営する女社長さんであり、その一つに、新宿の宝石店の経営もされていることが判ってきた。還暦ぐらいのお年ごろだったろうか、洗練されたムードで、てきぱきと明るい応待がいかにも華やかで、若々しい印象を与えた。
岡本 眸(序文より)
仕事場のルビーサファイア春灯
企画課にさくら情報飛び込みぬ
リリアンのスタンド淡し秋の航
朝顔のやうな娘を採用す
花吹雪身の引き際を思ひをり
遠潮騒野菊の芯の濃かりけり
息深く吸つて別るる桃の花
灯を消して百合匂ひ立つ一人かな
序文・岡本 眸 装丁・伊藤鑛治
四六判上製函装 197頁
●著者略歴
大正11年3月10日三重県度会郡二見町今一色に生まれる。昭和58年「朝」入会、岡本眸先生に師事。現在「朝」会員