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上原恒子句集『正午』(しょうご) [9784894024113]

販売価格: 2,400円(税別)

(税込: 2,640円)

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◆ 著者第一句集
<亡妻の形見といふは羽抜鶏>
の一句に出合った時の衝撃はいまなお鮮明である。妻に死なれたある男が、妻の形見は、この妻が手塩にかけて育てた羽抜鶏だ、という提示に驚きながら、作者はその男の慥かさに感動しているのだ。この男の慥かさが視える作者には薄っぺらな人情は無縁である。これが恒子俳句のしたたかさなのである。鈴木鷹夫(序文より)

     八方の畦火の中の正午かな
     じやが芋のでこぼこやがて孫が来る
     古びたり雛もマルクス全集も
     白魚を成仏させて四畳半
     紅葉且つ散りぬ国宝に凡人に
     口紅の百の直立巴里祭
     大綿を抜けし顔なり夕ごはん
     抱かれし人の骨抱く寒さかな

序文・鈴木鷹夫 装丁・君嶋真理子
四六判上製カバー装 198頁

●著者略歴
1924年東京都生れ。1993年「門」入会。1995年門同人。俳人協会会員
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