目に見えぬものにつまづき冬の蜂
腰据ゑて黒姫山は雪を待つ
解くときはいと無造作に雪囲ひ
むくつけき岩に身を寄せ福寿草
写生を超え、人間ドラマをも感じさせる深みと広がりをもつ作品を収めた句集。
●著者略歴
本名・黒田哲郎。昭和2年10月30日長野県信濃町生まれ。昭和28年「科野」入会、同36年終刊。昭和56年「俳句とエッセイ」に投句、句作を再開。昭和58年「狩」入会。昭和58年「火耀」入会、同64年同人、平成3年終刊。平成4年「白炎」創刊に同人参加、同12年退会。狩同人、俳人協会会員、俳人協会長野県支部常任理事、長野県俳人協会常任委員、一茶記念館運営協議会会長
