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誤診にはあらざる安堵冷し酒
朧夜の入江を艪音移りゆく
蝕したる月かかる松夏の果
医師としての日常も織り込んだ第一句集。
●著者略歴
本名、武津雄(むつお)。昭和2年東大阪市に生る。旧制大阪府立北野中学(現北野高校)、第八高等学校(現名古屋大学)を経て、昭和29年大阪市立大学医学部卒業。昭和31年同大学教員に採用。昭和35年医学博士。昭和38年大阪市立大学医学部講師。昭和42年吹田市立吹田市民病院部長を兼務、この間短大教員その他をも兼務。昭和48年吹田市民病院を辞し大阪市中央区(現)に山口クリニックを開設院長として今日に至る。この間、山口医院継承、自然医科学研究所所長、神戸女子薬科大学教員、大阪府衛生対策審議会委員ほかを兼務。昭和55年大阪難波ロータリークラブ入会。昭和57年難波ロータリー俳句同好会発会、入会。昭和59年なにわロータリークラブ創立、これに移籍、2代目会長。平成2年当時の俳句同好会会員15名で合同句集『弓張月』を発刊。平成13年俳人協会会員。現在、山口クリニックと山口医院院長、自然医科学研究所所長、皮膚科専門医、泌尿器科専門医・指導医。難波ロータリー俳句同好会会員、雨月同人、俳人協会会員。大阪市在住。
