日本の廊下といわれ、源氏と平氏が争い、北前船が憩い、原爆のキノコ雲を映して来た、著者が生まれ育った瀬戸内海。そのような歴史の哀歓を眺めてきた、そこに座る芸予防の島々の心を、生きて来た証しとして詠みこんだ句集。
●著者略歴
本名・村田昭輔。昭和9年3月山口県生まれ。昭和24年蝸牛句会に入会。「同人」選者、高橋金窗先生に師事。昭和35年1月「氷海」入会。秋元不死男先生に師事。昭和41年10月氷海同人。昭和53年9月「氷海」終刊。同年10月「狩」創刊、同人参加。鷹羽狩行先生に師事。昭和57年12月第1句集『枯嶺』発刊。(社)俳人協会会員。