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◆第二句集
いまだ書かれたことのない俳句表現への旅

◆自選十句より
木星かかる鬱憤さえも鈍色
静かの海よ砂ひとつぶの竜巻
詩霊おり来たらず狩りとせよ残夜
喪失の尾とひきかえに詩の一行
喉彦を振り震わせて夢魔来たり
油揚げ一枚だけのあとは秘儀
ふたり小鳥になった日は手をつなげない
原色の罌粟となりて離脱せり
捕われて涙に変わるまで毛物

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[きむら・としお（1956〜）「吟遊」所属]
装丁・挿画：金子國義
四六判フランス装
158頁
2010.08.26刊行